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未払い退職金の時効

退職金は、各企業が従業員に対して必ずしも支払わなければならないものではありません。
しかし、就業規則や求人票などの書面に退職金の支給が明記されている、もしくは書面に記載がなくても慣例的に退職金が支給されている場合には、原則として企業に退職金を支払う義務が生じます。

 

退職金が未払いである場合、その請求には「退職金請求権が発生した時から5年」という時効が定められています。
こちらの期間内に退職金を請求しなかった場合には請求権が消滅してしまい、原則として退職金を請求できなくなってしまいます。

 

そのような事態を防ぐために、時効の完成を一定期間延期させる「完成猶予」や、それまで進行した時効期間をリセットして一から再スタートさせる「更新」を行う必要があります。
以下では、退職金を請求するプロセスについてご説明いたします。

 

まず、請求の前段階として証拠品の収集を行います。
この際に最も重要となるのは、企業が退職金を支払う義務があるということを立証する証拠です。
具体的には、就業規則や雇用契約書、入社時に退職金の支給を示唆するメールや証言などが該当します。
慣例的に退職金が支払われているといったケースでは、以前の情報や証言を証拠として用意する必要があります。

 

次に、書面で退職金の請求を行います。
この際には、「退職金を請求した」という事実が残るように、内容証明郵便を用いて請求書面を送付します。
相手方に書面を送付した段階で6か月間は時効が完成猶予され、支払いを承認した時点で時効が更新されます。

 

書面による請求に企業が応じない場合は、裁判外紛争解決手続 (ADR)を用いるのもひとつの手段です。
ADRは、行政機関や民間団体などが実施しており、裁判外の手続きである和解や仲裁などといった手段で解決を図ります。
こちらの手続きは訴訟と比較して、費用が安く、迅速に解決できるといったメリットが存在しています。

 

ADRを利用しても相手が交渉に応じない、和解に至らないなどの理由で退職金が回収できない場合には、訴訟を提起します。
裁判上の請求を起こすことで手続き終了まで時効の完成が猶予され、その後は確定判決が出た場合は時効が更新、確定判決を得ずに手続きが終了した場合は手続きの終了後6か月間は時効の完成が猶予されます。

 

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